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2025年9月12日【第18回】小規模事業者持続化補助金 最新情報

「小規模事業者持続化補助金」第18回公募スタート
中小企業庁が実施する「小規模事業者持続化補助金」。小規模事業者の
販路開拓・生産性向上を後押しする代表的な制度です。
第18回は2025年10月3日(金)に受付開始、11月28日(金)17時締切。
例年、直前は窓口・申請システムともに混雑しますので、余裕を持った準備が肝要です。
■ 補助金の基本概要
- 対象:小規模事業者
- 目的:販路開拓・業務効率化などの取り組みを支援
- 補助額:通常枠は上限50万円、補助率は2/3
- 申請方法:電子申請(jGrants利用、GビズID必須)
- 審査期間:締切後おおむね3か月、初春に結果通知見込み
■ 申請に向けた事前準備
採択の鍵は「早めの段取り」。最低限、次の準備は今から進めておきましょう。
- GビズIDの有効性を確認(未取得なら至急申請)
- 商工会・商工会議所で発行される様式4(事業支援計画書)の相談予約
- 見積書は2社以上で比較。仕様や納期も押さえる
- 創業3年以内なら「特定創業支援等事業」の認定取得を検討
■ 現場で効いた実践的なコツ
- 様式4の依頼は3週間前まで:直前は窓口が混雑。早めにドラフトを持ち込むと指摘も丁寧です。
- 審査員は要点重視:各章の冒頭3〜5行で「結論→根拠→数値→実行」を簡潔にまとめる。
- 電子申請は体裁確認を:写真や表が崩れるケース多し。提出2日前にPDF化して確認、提出は当日午前中が安心です。
■ スケジュール感(目安)
- 10月上旬:GビズID確認、事業の目的整理
- 10月中旬:見積2社以上を取得、費用計画を固める
- 10月下旬〜11月上旬:事業計画を作成 → 様式4発行依頼
- 11月中旬:添付資料を最終化、PDF体裁チェック
- 11月28日:午前中までに申請送信
- 12月〜翌2月:交付決定後、すぐに発注できるよう準備
① 美容室の事例
地域で一定の常連顧客を抱えていた美容室ですが、新規顧客の流入が弱く、平日昼間に予約枠の空きが目立っていました。集客チャネルであるSNSやホームページは更新が止まり、顧客導線の細さが経営課題でした。
補助事業では、予約機能付きホームページの刷新に加え、店舗前にデジタルサイネージを設置し、通行客への訴求を強化。さらに新メニュー「髪質改善」を体験できるチラシ施策を展開しました。これにより予約導線が整い、ネット予約率は30%から60%に上昇。平日昼間の稼働も改善し、客単価の底上げにつながりました。
費目例:HP制作費、サイネージ導入費、チラシ制作費・印刷費、写真撮影費
② 食品製造業(小規模菓子工房など)の事例
地元直売所に販路が限定されていた小規模菓子工房では、製造設備の老朽化もあり、生産効率が上がらず遠方への発送は困難でした。
補助事業では真空パック機とラベルプリンターを導入し、製品の保存期間を延長。ギフト対応を意識したパッケージデザイン刷新と、ECサイトの開設を行いました。これにより全国発送が可能となり、半年後にはネット販売が売上の2割を占めるまでに成長。ギフト需要の開拓で単価アップも実現しました。
費目例:機器購入費、デザイン費、EC構築費、商品撮影費、広告宣伝費
③ 卸売業(食品・雑貨卸など)の事例
取引先からの受注はFAXや電話が中心で、入力ミスや処理遅延が常態化。新規開拓も停滞し、営業力の不足が顕著でした。
補助事業ではクラウド型Web受発注システムを導入し、業務効率を飛躍的に改善。さらに、営業パンフレットの制作と業界展示会への出展を組み合わせて新規開拓を強化しました。結果として受発注業務の自動化によりミスが大幅に削減され、新規取引先が3社増加。展示会経由で大手小売との商談も生まれ、売上は前年比115%を記録しました。
費目例:システム導入費、パンフ制作費、展示会出展料・装飾費、サンプル製作費・送料
■ まとめ
持続化補助金は、小規模事業者が一歩を踏み出すための「使いやすい制度」です。
ただし、採択を左右するのは準備の早さと計画の具体性。
専門家や商工会議所と連携しながら進めることが、確実な採択への近道です。
もし持続化補助金の申請をご検討の際は、以下のExcelテンプレートをご活用ください。
<申請経費 検討シート ダウンロードリンク>
正式な要件・最新情報は必ず公募要領をご確認ください。ご不明な点は、私たち認定支援機関までお気軽にご相談ください。